季節の変わり目

季節の変わり目は病気が多い時期です。脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患や転倒による骨折など、重篤な病気が真冬よりも多いのです。暖かくなったり寒くなったりするので、カラダがついていけないのと、現役世代を中心に過労も原因です。

秋の検診で新たに高血圧や高血糖などを指摘された方も多いでしょう。体力や気力に自信のある人、データが悪いのに自覚症状がなく健康を過信している人ほど要注意です。特に、150/100など下の血圧が高い拡張期高血圧の人、隠れ糖尿病ともいわれる食後高血糖の人、蛋白尿が続いている慢性腎臓病(CKD)の人、など倒れてしまった人の多くがリスクを持っていたことが明らかになっています。

またこの時期、高齢の女性に多いのが骨折です。夜間、トイレの途中で転倒し、大腿骨頚部を骨折するのが典型的なパターンです。夜間頻尿で困っていませんか。過活動膀胱といって、急に排尿したくなる人には、症状を緩和する良い薬もあります。骨粗鬆症の治療やロコモ体操など、骨や筋肉やバランス感覚を鍛えることも大切です。

自分は大丈夫という過信は禁物。忙しい師走ですが、ちょっと立ち止まって健康を見つめなおしてみましょう。