有子山城跡
標高321mの有子山に築かれた山城です。清和源氏新田流の山名氏は室町初期には11カ国の守護大名で、応仁の乱では山名宗全が西軍の大将でした。1569年に羽柴秀吉に此隅山城を攻め落とされ、1574年に有子山城を築城するも、1580年に秀吉の弟秀長により落城し、但馬山名氏は滅亡。その後、秀長家臣の藤堂高虎が石垣を築いたとされています。麓の出石城からハイキング1時間で山頂へ。山頂からは出石の街や西側の山並みを一望できます。
城下町出石
山名氏滅亡後、小出氏が本格的な城下町を整備しました。辰鼓楼は明治時代に建てられた時計台です。江戸中期の国替えで仙石氏が信州上田からそば職人を連れてきたのが出石皿そばの由来。宗鏡寺(すきょうじ)は山名氏の創建ですが、江戸時代から出石藩主の菩提寺で別名沢庵寺。沢庵和尚は山名氏家臣出自の高僧で沢庵が作った大根の糟漬けに感じ入った家光が「貯え漬け」でなく「たくあん漬け」と名付けた逸話は有名です。一叶(いちか)さんは中国茶・台湾茶の素敵な町屋カフェでした。永楽館は貸し切りで行けなかった・・。
城の崎にて
登録有形文化財のお宿には資料室があり、大隈重信や犬養毅が宿泊したそうです。明治時代にはすでに全国的に有名な温泉地でした。文学館には志賀直哉ほか城崎を訪れた多くの作家の資料が展示されています。「城の崎にて」を初めて読みました。小説の神様による真骨頂とのことですが私には正直よくわかりません・・・。伝統工芸の麦藁細工ですが過去の美しい作品は、震災や大火で失われてしまいました。しかしシーボルトによる収集品が残されており、それらを参考にした現代作家による再現品が見事でした。
豊岡市立いずし古代学習館
垂仁天皇3年に新羅の天日槍(あめのひぼこ)が渡来して現在の出石市街北側の出石神社付近や袴狭(はかざ)地区を拓いたとされています。袴狭(はかざ)遺跡で出土した古墳時代前期のスギ板に、十数隻の準構造船タイプの古代船の絵が見つかっており、古代から但馬の中心でした。船は兵庫県立考古博物館に再現展示されています。山名氏の本拠、此隅山城跡はこの施設の南側で、応仁の乱に際し、山名宗全は2万の兵で京に出撃したそうです。
アメリカパビリオン
映像のパビリオンです。入口左右に巨大スクリーン。入館すると、スパークというキャラクターの案内でモニュメントバレーや大谷選手の映像。「打ち上げ:月へ、そしてその先へ」のコーナーでは前後左右頭上に大型LEDスクリーンが設置され、ロケット打ち上げを疑似体験、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した高精細な宇宙写真も投影され、豪華な映像体験が楽しめます。パビリオンのテーマは”Imagine What We Can Create Together(共に創出できることを想像しよう)で、起業・教育・文化に関するインタラクティブ展示もあるのですが、どんどん次へ誘導されるので、読んでいるヒマはありませんでした・・・。
ウクライナパビリオン
パビリオンには青いオブジェが並びます。配られた端末でバーコードを読み取ると、画面に映像が表示されます。タイヤのバーコードを読み取ると、「民主主義を動かしているもの」と表示され、市民が革命に参加し、タイヤでバリケードを築く様子が映し出されます。おもちゃのバーコードからは、血に染まったぬいぐるみ、多くのこどもたちが、戦争で犠牲になっている現状を伝える動画が流れます。「M」のオブジェのバーコードからは、子供たちが地下鉄の駅(メトロ)で授業を受ける姿が映し出されます。
パビリオンの奥の「Not for Sale(非売品)」は、全てのものに値段がつくこの世界ではあるが、このパビリオンのオブジェは商品とはちがって、売ってはならない生きる価値観、すなわち、自由、尊厳、レジリエンス(耐久力)などを訴えているのです。
カラダ測定スポット
大阪ヘルスケアパビリオンでのヘルスチェックです。肌のランクはC、髪のランクと血管のランクはB、あなたの脳ランクはDって失礼な機械だなあ。スマホで撮影していたから挙動不審と思われたのかしらん? カラダ年齢判定は62歳。機械も気を遣うのかな?
大阪ヘルスケアパビリオン
「リボーン体験」では、測定結果をもとに25年後の自分がCGアバターとして画面にあらわれます。写真が87歳のワタシってことです。次のコーナーでは予防医療等についての企業のブースが並び、さらに、2050年の大阪の景観や2050年の人生ゲームで楽しませてくれます。iPS細胞からできた心筋細胞や、洗ってくれるだけでなく生体データを測定してくれる「ミライ人間洗濯機」などは予約不要で見学できます。
シグネチャーパビリオン「null²(ヌルヌル)」
70年万博の象徴が太陽の塔なら、今回の万博を代表する建築はこのパビリオンでしょう。
ミラー膜に覆われた建物は振動しヌルヌルと景色を反射します。
nullはコンピューターメモリに何も入っていない空っぽの状態で、何もないところ(null)からあらゆるものが生まれ、あらゆるものは何もないところ(null)に帰っていく、意味は「空²」 = 空(即是色色即是)空と考えておくとよいとのこと。
「null²」コンセプトは二つの鏡で、一つ目は、変形しながら風景をゆがめる彫刻『未知の風景』。二つ目は、デジタルの身体による合わせ鏡『未知の体験』・・・。
「null²」パビリオンは、一種の世俗的あるいはテクノスピリチュアルな寺院、計算機自然の時代における深遠な実存的出会いのために設計された空間・・・だそうです・・・。
ヨルダンパビリオン
見どころはヨルダン南部の「ワディ・ラム」から運ばれた砂漠の赤い砂が敷き詰められた直径11mの360度シアターです。靴と靴下を脱いで砂の上にすわると、「アラビアのロレンス」の現地に降り立ったかのようです。「アラビアの・・」は1962年の映画で私と同い年です。「ジャングル大帝」や「スターウォーズ」や「アラビアの・・」はいずれも冒頭の壮大なテーマ曲が大好きですが、とりわけ「アラビアの・・」冒頭、砂漠に太陽が昇るシーンで流れるテーマ曲は最高です。ヨルダン館でそこに浸っていたのは私だけかもしれませんが・・。アインガザールの世界最古の人物像、最古のパン、サンドアートにも感激しました。
ガンダムパビリオン
万博オタクの間ですっかり有名になった「ガンダム方式=当日枠の開放」で予約が取れたので入れました。正面左右頭上のスクリーンで目まぐるしい速さのアニメーションが繰り広げられます。60過ぎのおじいさんは目が回りました・・・。
世界の音楽と踊り
70年万博の時、小学2年生の私は「お祭り広場」で坂本九が歌うレッツキッスの音楽で「世界から来たお姉さんたち」と手をつないで踊りました。愛地球博でもフィジーやスリランカの音楽や踊りを楽しみました。雅楽の素晴らしさも知りました。今回は、パビリオンになかなか入れないので、音楽イベントにこだわっています。右上から時計回りに、サウジ、パレスチナ、ハンガリー、イタリア、クウェート、スペインです。
「ミシュカ」キッチン&バー
ハンガリーパビリオン内のレストランはハンガリー料理の第一人者ヴィダク・ゾルターン氏の監修で、伝統的なハンガリー料理に現代的なエッセンスを加えたその料理は、一皿一皿が洗練されています。グヤーシュはパブリカを使った煮込み料理、ヴァダシュは狩猟肉の煮込みですが、それらがアレンジされて見た目も素晴らしいのです。これほど本格的な料理をいただけるとは思いませんでした。バーがオープンしていないのが実に残念です。