宗像・沖ノ島と大和 金銅製龍頭

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橿原考古学研究所付属博物館で沖ノ島祭祀の紹介と大和の出土資料との比較という特別展がありました。沖ノ島は福岡県宗像沖にある島で、日本と朝鮮半島との航海の安全と交流の成就を祈る国家的な祭祀が、4世紀~9世紀に行われ、発掘された献納品8万点はすべて国宝に指定されています。写真は、6世紀に奉納されたもので、敦煌莫高窟の壁画に、竿先に本品と同様の龍頭がつけられ、口元から幡や天蓋を吊り下げる様子が描かれています。

山スキーで乗鞍岳へ

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 春山シーズンの乗鞍岳は、乗鞍高原から位ケ原山荘まで登山バスが運行しています。5月下旬、「ひるがの高原SA」で仮眠し乗鞍高原駐車場に6時に到着、8時半のバスで位ケ原山荘へ。9時15分にスキーで登り始め、1時間で乗鞍大雪渓の下までやってきました。

乗鞍岳剣が峰

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 スキー板の調子が悪く、急斜面の途中で板が外れて冷や汗をかきましたが、山頂直下まで登ってきました。2時間もかかってしまい、12時過ぎです。ここでスキーをはずし、スキー靴にアイゼンをつけて山頂を目指します。

剣が峰山頂

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 日本百名山、乗鞍岳の最高峰、剣が峰(3,026m)山頂です。位ケ原からの標高差は680mです。晴れれば、北アルプスや御嶽山など360度の絶景ですが、スキー板のトラブルで登頂時刻が遅くなり、ガスが上がってしまいました。夏シーズンは標高2,702mの畳平までバスで登れるので、コースタイムは1時間半、高山病がなければ小学生でも登れます。

山頂より位ケ原

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 大雪渓の下の位ケ原は雪が融けてゼブラ模様になっています。気温が上がってしまい、あまり滑らない雪で、何回もつんのめりましたが、スキー場ではこの大斜面の醍醐味は味わえません。ケガをしないように・・・まったりと滑って下りは1時間でした。

のりくら温泉郷

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 乗鞍高原駐車場一帯がのりくら温泉郷、近くの白骨温泉に似た乳白色の温泉です。湯の花を採っていた乗鞍岳中腹の湯川源泉から1976年に7kmの引湯工事をしてできた、比較的新しい温泉です。疲れた手足を伸ばしました。登山後の温泉とビールは最高です。

乗鞍高原ドジョウ池から乗鞍岳

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 翌日、乗鞍高原を散策しました。日本の滝百選の3本滝や休暇村近くの牛留池を散策したあと、車を移動して一ノ瀬園地のドジョウ池にやってきました。水芭蕉は終わりかけでしたが、乗鞍岳の姿は美しく、高原の散策路には爽やかな風が吹いていました。

尼崎城

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 旧ミドリ電化の創業者が12億円で建設して尼崎市に寄贈、2019年に公開された尼崎城です。江戸時代には、3重の堀と4層の天守を持つ尼崎城が築城され、威容を誇っていました。再建尼崎城では、尼崎城と城下町の歴史が展示されています。

徒歩数分の旧城内中学跡地に市立歴史博物館が、2020年から開館しています。企画展「尼崎を駆け抜けた戦国武将」を観覧しました。義経は大物浦から船出、大物崩れでは細川高国が自刃、注目の天下人である三好長慶が往来し、信長に反抗した荒木村重が籠城、佐々成政はこの地で没しています。尼崎(大物浦)は歴史の交差点でした。

神魂(かもす)神社

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 久しぶりに出雲を旅しました。島根県の国宝建造物は、出雲大社と松江城と、そしてこの神魂神社です。1,346年建立、1,583年再建、神社建築としては最古の大社造りです。本殿内には、狩野山楽、土佐光起による彩色画が描かれている由です。創建は天穂日命(あめのほひのみこと)で、その子孫は出雲国造で、末裔は出雲大社宮司の千家です。

稲佐の浜

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 古事記、日本書記の国譲りは、天の国である高天原が、地上の国の支配権をオオクニヌシから受け継ぐ(奪い取る)という神話です。最初の使者がアメノホヒですが、オオクニヌシにとりこまれ、彼の神社が神魂神社です。次のアメノワカヒコもとりこまれます。そして、タケミカヅチがこの稲佐の浜に降り、トツカノツルギの剣先にあぐらをかき、ついに国はアマテラスの子孫に譲られます。

荒神谷遺跡出土銅剣

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 出雲大社の隣にある古代出雲歴史博物館に展示されている荒神谷遺跡銅剣と加茂岩倉遺跡銅鐸、いずれも国宝です。銅剣本体は弥生時代中期、紀元前2~1世紀に造られたと推定されていますが、一括埋納の時期は不明です。国譲り神話との関係はどうでしょうか?

平安時代の出雲大社

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 オオクニヌシは「この国を譲りますがアマテラスの御殿のような神殿を建ててほしい」と言い、建てられたのが出雲大社とされています。平安時代中期、太政大臣藤原為光の息子の学習教養書として書かれた「口遊」(くちずさみ)に、雲太、和二、京三とあります。970年頃の大建築は、出雲大社、大仏殿、大極殿で、2,000年に出土した宇豆柱と心御柱の大きさからも、出雲大社が写真模型のように、日本一の高さを誇っていたと推測されています。

湯町窯

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 出雲は民藝の地としても有名です。河井寛次郎が安来の出身であることが縁で、出雲の窯元には、バーナードリーチが訪問し、用の美の陶芸を指導しました。玉造温泉にある湯町窯の代表作は右の「エッグベーカー」、おいしい目玉焼きができます。左のコーヒーカップは、「取って=ハンドル」が持ちやすくできています。口当たりもよく、まさに用の美です。

三ツ峠山荘から富士山

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 沼津SAで仮眠し、河口湖の北側、御坂山地にある天下茶屋の手前の三ツ峠山登山口に駐車、標高差600mを1時間半登ると富士山が見えました。左下は富士吉田です。「富嶽百景」で私(太宰治)が井伏鱒二といっしょに三ツ峠に登ったというまさにその登山道です。

三ツ峠山

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山荘から10分ほどで山頂です。日本二百名山三ツ峠山(1,785m)、この山を麓から眺めると3つの峰が並んで見え、三ツ突起が訛って三ツ峠になったという説があります。富士山の右奥には光岳から鳳凰三山までの全南アルプス、さらに右側には八ヶ岳も見えました。

アツモリソウ

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 山頂一帯の草原には、高山植物が咲いています。希少種のアツモリソウは高さが30~50cm、花は3~4cm。自生地は盗掘やシカの食害から守るため、山荘のご主人が代表の「三ツ峠ネットワーク」の皆さんにより、かなり広範囲に有刺鉄線の防護柵で保護されています。さらに花が咲いた株は鉄柵で保護されており、柵の隙間からアップで撮影しました。

カモメラン

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 高さは10~20cm、花は1cmの大きさです。保護区域外の道端の林床に隠れるように咲いていました。他にも、鉄柵で保護された、牧野富太郎博士が命名したというキバナノアツモリソウも鑑賞できました。三ツ峠で三ツのランを鑑賞できました。

天下茶屋

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 富士吉田と甲府盆地にまたがる山地の峠は、その昔ヤマトタケルが越えたので御坂峠と呼ばれています。昭和6年に御坂隧道が開通し、富士吉田側に茶屋が開業、富士の絶景から徳富蘇峰により「天下茶屋」と紹介されました。井伏鱒二や太宰治が滞在し、太宰は約3か月の滞在で小説「富嶽百景」を執筆、「富士には月見草がよく似合うと記しました。

天下茶屋のほうとう

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 「小麦粉を練り、平らに切った『ほうとうめん』をたっぷりの具材とともに味噌仕立ての汁で煮込んだもの」がほうとうで、山梨県の郷土料理です。「うまいもんだよかぼちゃのほうとう」という言葉がありますが、具材はかぼちゃに限らないようです。

河口湖から富士山

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 河口湖畔の大石公園は以前から富士山の景勝地として有名でしたが、ラベンダー、コキア、ネモフィラなど富士山の前景として季節ごとの花が楽しめるように整備されています。

唐沢鉱泉

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 信州の八ヶ岳はアルペン的な岩山の山々が連なる南八ヶ岳とやや標高が低くなだらかで森におおわれた北八ヶ岳に分けることができます。唐沢鉱泉は八ヶ岳のちょうど真ん中の茅野側の登山の起点にある、日本秘湯を守る会加盟の温泉宿です。舗装路が通じており、駐車場も完備で、立派なロッジ風建築で、普通に温泉宿としても楽しめます。

西天狗岳山頂

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 南八ヶ岳の盟主は標高2,899mの赤岳で日本百名山、山頂標識の左です。右は阿弥陀岳、その右の奥に連なるのは南アルプス、左から、鳳凰三山、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳です。

唐沢鉱泉を午前4時に出て、標高差800mを2時間15分で登ってきました。この西天狗山は標高2,646m、日本二百名山です。

西天狗から南八ヶ岳

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 南八ヶ岳は古い火山で風化浸食によりこのような景色になりました。手前は崩壊地で左奥は硫黄岳の爆裂火口壁です。右側が諏訪湖の方向です。

東天狗から北八ヶ岳

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 西天狗の隣の東天狗岳の山頂にきました。正面右が天狗岳の名前の由来となった天狗岩、右は崩壊地です。平安時代887年の東南海地震で天狗岳の山体崩壊が起こり千曲川をせき止めて海のような堰止湖ができたので小海という地名ができたとのことです。

左奥は、北横岳と蓼科山、左奥は美ヶ原、さらに奥に妙高山、右奥に浅間山。

唐沢鉱泉の源泉

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 唐沢鉱泉から西天狗岳、東天狗岳、中山峠、黒百合ヒュッテを周回、累積標高879m、距離8.1kmを5時間強で、9時過ぎに戻ってきました。源泉は10度で二酸化炭素冷鉱泉です。様々なミネラルを含んでいるのでしょう、コバルトブルーと独特の苔がとても綺麗です。

唐沢鉱泉に宿泊すれば登山後にも入浴させてくれます。さっぱりできて、神戸までのドライブも快適でした。