まさかり担いだ金太郎の山

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沼津SAで仮眠して金時見晴パーキングへ。1時間登って山頂です。金太郎のまさかりが山頂標識で、標高はワンツーワンツーの1212m。残念ながら雲に覆われ富士山は見えませんでした。足柄山の金太郎ですが、足柄山という山はなく、金時山付近でまさかり担いで熊にまたがりお馬のけいこをしていたところ、とおりがかった源頼光に見いだされます。成人して頼光四天王の一人、坂田金時となり大活躍。実在と思っていたのですが、調べてみると、今昔物語や御伽草子などでつくりあげられていったフィクションの人物でした・・・。

金時山から箱根カルデラ

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 金時山は日本300名山。箱根カルデラの外輪山ではなく、寄生火山でカルデラ形成時に削り取られて現在の山容になったようです。カルデラ地形がよくわかります。中央火口丘の最高峰が神山で左下が黒たまごで有名な大涌谷、その右が芦ノ湖、草地は「すすき草原」。平地は仙石原で、ルネ・ラリック美術館やポーラ美術館、ゴルフ場、別荘が点在します。

箱根神社

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 奈良時代の757年、朝廷の命で万巻上人は神山への山岳信仰を神仏習合の箱根権現として祀る社殿を建立しました。頼朝が石橋山の戦いに敗れた際は頼朝を援助、坂上田村麻呂や源頼義などの故事もあり、鎌倉幕府以降、武家政権に厚く尊崇されました。宝物館には、男女の神像や万巻上人像、縁起絵巻等の重文、信長や秀吉の書状などが展示されています。

岡田美術館

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 箱根小涌谷に2013年にできた美術館。風神雷神の大壁画の前には足湯カフェがあり、くつろげます。アジアの陶磁器と日本美術のコレクションが充実。歌麿の深川の雪、若冲の孔雀鳳凰図、光琳、北斎、速水御舟など名品ぞろい。ただし入場料は2800円・・・。

梅ヶ島温泉

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 安倍川餅で有名な安倍川上流の安部奥に梅ヶ島温泉はあります。峠を越えれば身延で、戦国時代には信玄の隠し湯の一つ、近代まで甲州からの湯治客も多い温泉場だったようです。金鉱跡もありますし、有東木(うとうぎ)地区はわさび栽培発祥の地で、世界農業遺産に認定されています。おろしたてのわさびでいただく駿河しゃも鍋は最高でした。

日本平ホテル

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 風景美術館とも評される日本平ホテル。テラスラウンジからは富士山、駿河湾、愛鷹山塊と雄大な風景がひろがります。アフタヌーンティーセットが2名で3,200円と素敵な価格設定なのですが、14時から・・・、到着時間が早すぎて、山の神さまの誕生祝いはケーキセットとなりました。

第5福竜丸コーナー

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帰路、焼津を訪れました。焼津港を母港とする第5福竜丸は1954年、太平洋のビキニ環礁周辺で米国の水爆実験に遭遇し、乗船員23人が被ばくしました。無線長の久保山愛吉さん(当時40歳)は「原水爆の犠牲者はわたしを最後にしてほしい」の言葉を残して半年後に亡くなられました。直接死因は輸血後肝炎とのことですが、被ばくがなければ輸血の必要はなかったのです。船は東京の夢の島に保存されており、地元の焼津歴史資料館には本人や家族の手紙をはじめ、様々な資料が展示されています。

THE HEROES 刀剣×浮世絵

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 兵庫県立美術館で開催されたボストン美術館所蔵の武者絵の浮世絵と刀剣の展覧会を鑑賞しました。源頼光、坂田金時、藤原保昌、藤原秀郷など平安初期の武士の武者絵が印象的でした。写真は勝川春亭による「藤原秀郷の三上山の百足(むかで)退治」。瀬田の唐橋に横たわる大蛇を秀郷が踏みつけてわたると大蛇は龍女となり、三上山の百足退治を懇願します。秀郷は見事に百足を退治し、褒美に俵や鐘や刀をもらったというお話です。 

伊勢物語

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中之島香雪美術館の特別展「伊勢物語」では伊勢物語図色紙や同絵巻ほか繊細で美しい物語絵を鑑賞できました。会場入り口の絵は俵屋宗達の「伊勢物語図色紙 六段芥川(あくたがわ)」、これは高校古文定番の物語で、誘拐まがいの駆け落ちで、逃げているところです。他に有名な東下りや筒井筒の段などは想像で理解できましたが、絵ごとに、物語や和歌の解説はないので、純粋に絵を鑑賞したい人は別として、私には残念な特別展でした。